開幕直後の骨折で長期離脱も巻き返しを誓う巨人の陽岱鋼
灼熱の太陽が、この男にはよく似合う。混戦のセ・リーグを戦う巨人では、夏場に強い陽岱鋼に期待がかかる。
思い出されるのは、昨夏の大活躍だ。
日本ハムからFAで巨人に加入して1年目の昨季、陽は故障で出遅れたが、6月から一軍に合流。7月下旬から一番に定着すると、3試合連続本塁打を含む6戦5発を放った。11試合連続得点もマークするなど絶好調で「(一番は)いい感じじゃん!」と気分も上々で打ちまくり、8月は打率.323、5本塁打、16打点の好成績で打線を引っ張った。だが、9、10月は打率.190と失速し、チームは4位に後退してシーズンを終えた。
悔しさを胸に移籍2年目に臨む台湾のスタープレーヤーは、今季は交流戦終了時点で打率.304、2本塁打、8打点。開幕して間もない4月3日の
中日戦(ナゴヤドーム)で左手甲に死球を受け、同箇所を骨折。1カ月半の離脱を強いられたものの、復帰後は打撃好調を維持。交流戦終盤は三番で起用されるなど、中軸を任されている。日本ハム時代に4度ゴールデングラブ賞を受賞した中堅守備でも、随所でチームを救っている。
「暖かくなると体も動いてくるんです。(離脱はあったが、)残りのシーズン、当然、全試合に出るつもりでやっていきたい。なんとか優勝して高橋監督を胴上げしたいです」
頼もしい背番号2が、後半戦も華のあるプレーでチームを盛り立てる。
写真=BBM