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日本ハム・中田翔 母校・大阪桐蔭の甲子園Vにも刺激を受け、頼れる主砲が逆転優勝を誓う/ラストスパートに懸ける

 

不動の四番として打線を牽引している中田


 逆転Vに向け、中田翔がチームを引っ張っている。キャプテンとして攻守で存在感を発揮。打点は8月22日現在でリーグ3位の87打点。首位の西武と直接対決もまだ多く残すだけに、逆転優勝も十分可能な位置につけている。主砲は勝負の夏場を迎えて言った。「自分のことはどうでもいい。チームが勝てばいい」。

 個を捨て、チームに身を捧げる。打撃の状態は調子の良かった前半戦と比べれば苦しんでいる。6月まで17本と順調に伸ばしていた本塁打数も7月以降は2本塁打。それでも好機で打席が回ればチームのために、どんな形でも打点を稼ぐ。16年以来の打点王も視野に入っている。

 守備でも献身的な姿勢が随所に見られる。動きも良く、右へ左へ飛び込んで打球を捕球する姿も珍しくない。元来、守備センスも抜群な「平成の怪物」。安定した一塁守備で何度も投手を救っている。「守れるところはしっかり守る。そこは突き詰めていきたい」。たとえ、打てなくてもやるべきことは全力を尽くす。当たり前のことを当たり前にこなすその背中は若手の良き手本でもある。

 2年ぶりのタイトル奪回だけでなく、日本一の栄冠も大きな目標。チームは8月に入って失速気味だが、キャプテンの気持ちはまったく萎えていない。「ウチは負けられない。1試合、1試合気を引き締めていく」。母校の大阪桐蔭高も甲子園を制覇。後輩たちにもパワーをもらいながら、頼りになる主砲が逆転Vに向けて奮闘する。

写真=BBM
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