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巨人・吉川大幾内野手 26歳のいぶし銀が果たす堅実な仕事/ユーティリティーの輝き

 

マツダ広島での7月6日の広島戦で遊撃内野安打をもぎ取ると、二盗と相手捕手の悪送球で一気に三塁を陥れた巨人吉川大幾


 コツコツと、与えられた仕事を果たしてきた。吉川大幾はチームに欠かせない“便利屋”に成長したと言える。

「試合の途中で行くから、僅差の場面や勝負所での出番が多い。途中出場は、ミスをしても取り返すチャンスはない。だからといって、失敗を怖がったら体が動かない。『最低限、これはしたらダメだ』とだけ考えるようにして、思い切っていくようにしています」

 チームは2年目の吉川尚輝、新四番の岡本和真、ルーキーの田中俊太ら若手内野手が台頭。中日から移籍後3年目の昨季はケガなどもあり、一軍出場ゼロに終わった吉川大にとって、厳しいシーズンも予想されたが、今季はここまで開幕から一軍にフル帯同。主に代走、守備固めで起用され、8月30日時点でキャリアハイの83試合に出場している。

 スポットライトが当てられたのは7月6日の広島戦(マツダ広島)だった。2点リードの8回一死で、吉川大はエース・菅野智之の代打で登場。ヘッドスライディングで遊撃内野安打をもぎ取ると、二盗と捕手・会沢翼の悪送球で一気に三進。貴重な追加点をもたらした。その試合後、ヒーローの菅野が取材の最後に自ら切り出し、「吉川大幾が出ましたけど、彼はいつもすごく準備をしているなと思います。今日のヒーローは(坂本)勇人さんと僕かもしれないですが、彼の存在はうれしかった」と絶賛。今季の吉川大の働きぶりが分かるシーンだった。

「僕は脇役なので」と謙遜する26歳のいぶし銀が、堅実な仕事でチームを支えている。

写真=BBM
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