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中日・福田永将「本当はもっと打たないと」/生え抜きの意地

 

プロ12年目、ただ結果だけを求められている


 竜のユニフォームに袖を通して12年目を迎えた。キャリアハイの出場試合数にプロ入り後初めてとなる規定打席到達、さらに100安打も超えた。福田永将は、チームの中心的存在になりつつある。

 8月29日のDeNA戦(横浜)。2点を追う4回、二死一、二塁でカットボールを打ち返した。投手の足元を抜けた打球は、飛び付いた二塁手のグラブをかすめて中前へ。1点差に詰め寄る適時打を「しっかり振り抜けました。良い当たりではなかったが、安打になってくれてよかった」と振り返った。ただ、節目の一打には「その数字は何とも思いません。もっと打たないと」と福田。100安打で満足するのではなく、さらなる高みを目指している。

 ファンが見たいのは、福田の放物線だ。豪快なフォロースルーからバットを放り投げる姿と、美しいアーチは背番号55の代名詞といえる。ただ、今季はシーズン終盤の9月5日、ヤクルト戦(神宮)でようやく2ケタ本塁打に乗せた。「強いスイングでとらえることができた。いいバッティングができたと思う」。自画自賛の内容で3年連続2ケタ本塁打に到達も、開幕前は「20本は打ちたい」と話していただけに、これでは物足りない。

 今季から選手会長を務め、8月上旬には次男が誕生した。公私とも責任と自覚が増した和製大砲。

 「本当はもっと(本塁打を)打たないといけない」。豪快な一発で相手の息の根を止められる回数が増えれば、名実ともにチームの中心として君臨できるはずだ。

写真=BBM
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