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投げられる喜びをかみしめるオリックス・東明大貴/復活の1年

 

9月12日の西武戦(ほっと神戸)で896日ぶりの勝利を挙げた東明。完全復活を果たすため、歩みを止めない


 シーズン終盤に挙げた1勝は、東明大貴にとって大きな意味を持つ白星だった。

 9月12日の西武戦(ほっと神戸)。5回3安打無失点でもぎ取った勝利は、2016年3月30日の日本ハム戦(札幌ドーム)以来、実に896日ぶりの勝利だった。「うれしいですね。長かったですね。投げられない期間が長かった」と感慨深そうに2年ぶりの白星を振り返った。

 16年オフに右ヒジを手術。昨季8月にも2度目の手術を行った。一軍どころか、マウンドも遠いリハビリの日々を「練習にしても、今までできていたことができなくなっていた」と振り返る。それでも、地道なトレーニングを続けてきた。意識して磨いてきたのは真っすぐの質。「自分が良くても、打者にとってどうなのか分からない」と話すが「しっかり投げられるように(フォーム修正など)やってきた。投げている感じは悪くない」と自信をつけながら歩みを進めてきた。

 今季は開幕を二軍でスタートし、実戦登板をこなしてきた。約1年間、投げられない期間を経ての実戦マウンドは「面白いなと思って投げている」。野球ができる喜びを感じながら状態を上げた。

 今季は8月12日のロッテ戦(京セラドーム)で一軍初登板。その後、2登板で2敗を喫したが、今季4度目の登板となった冒頭の西武戦で初白星を飾った。

 もともと、14年には2ケタ10勝(8敗)を挙げた実力の持ち主。完全復活と呼べる日が来るのはそう遠くないだろう。

写真=石井愛子
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