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楽天・近藤弘樹 真っすぐで押す荒削りな右腕/即戦力と言われて

 

ポテンシャルは十分。勝負はここからだ


 即戦力になったとは言いにくいが、可能性は感じさせた。ドラフト1位右腕・近藤弘樹は、10月7日までに一軍で9試合に登板。3試合で先発も経験したが、0勝2敗、防御率6.83とプロ初勝利には届いていない。大卒でのドラフト1位としては物足りない内容だったが、潜在能力は高く、来季以降への期待は高まっている。

 一軍登板で最もインパクトを残したのは、8月18日のロッテ戦(楽天生命パーク)だった。6回までわずか3安打1失点と好投。リリーフ陣が追いつかれたことで初勝利はならなかったが、先発の役割を十分に果たした。「真っすぐでガンガンいくのが僕のスタイル。そのままでしたね」。最速149キロの直球を軸に、ロッテ打線を寄せ付けなかった。

 プロ入り後の成長が、投球内容に詰まっていた。ファームで意識的に磨いたのが、決め球となるフォーク。初回、二番の藤岡を直球2球で追い込むと、最後はフォークで3球三振。「真っすぐ、真っすぐ、フォークで三振というのは思い描いてきたこと。それが試合の中でできたのは、手応えがありました」と振り返った。

 平石監督代行も「十分過ぎる内容。思った以上」と高く評価した。近藤は「真っすぐで押せるようになった。MAXのパワーで投げてないボールでも、ファウルが取れたり、カウントが取れるようになったと思います」と持ち味の直球にも手応えをつかんだ。堂々の体格を誇る右腕が、本領を発揮する日も、そう遠くはないはずだ。

写真=BBM
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