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西武・秋山翔吾 見る者の胸に熱く訴えかけた優勝を決定づけた逆転3ラン/後半戦ベストゲーム

 

9月27日のソフトバンク戦で逆転3ランを放った秋山


 あまりにドラマチックだった。9月27日、メットライフドーム。ゲーム差6とはいえ、6連勝中の2位ソフトバンクとの直接対決。優勝への「最終難関」と、心した3連戦の初戦だった。

 2回に森友哉の本塁打で3点を先制するも6回、4対5と逆転を許した。だが、今の西武にはあきらめる者は一人もいない。8回裏二死からメヒアが四球を選び、代走に松井稼頭央が送られると、球場のボルテージが一気に上がった。

 この日は、試合前に背番号7の引退会見が行われたばかり。引退表明後、初の試合出場ということもあり、超満員のスタンドから送られるプロ25年目レジェンドへの大歓声は、勝利の神様の心もつかんだ。

 続く金子侑司の内野ゴロが安打となると、打席に入ったのは、前の試合(25日楽天戦)で9回に逆転満塁弾を放った秋山翔吾だった。嘉弥真新也の3球目をバックスクリーンに運び、2試合連続の逆転弾。チームを11連勝へ導いた。

 ダイヤモンドを1周する際、思わず人差し指を突き上げるという、日ごろほとんどしないパフォーマンスで喜びを爆発させたヒーローを、ベンチから全員が飛び出し、満面の笑顔と歓喜で出迎え称えた。

「あんなにみんながベンチを出て出迎えてくれて本当にうれしかった。このチームでやっている充実感を感じました」

 選手の能力を最大限以上に引き出したファンの声援。それに応えた選手の実力。そして、逆転を許した平井克典の感涙……そのすべてが、見る者の胸に熱く訴えかけた。

写真=BBM
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