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オリックス・山岡泰輔の成長を呼んだ救援登板/あの悔しさを胸に

 

プロ2年目の今季、一時は中継ぎに配置転換も、再転向後は7試合で5勝2敗。救援登板で投球の幅を広げ、成長を呼んだ


 プロ2年目は、決して順調ではなかった。しかし、リリーフ転向を力に変え、先発として成長した。

 7月28日の日本ハム戦(札幌ドーム)。初回に近藤に犠飛を浴び先制を許すと、2、4回にもピンチから近藤の一打で失点し、4回3失点で10敗目(2勝)を喫した。

 ここまで開幕ローテを担ってきたが、勝ち星は4月22日の楽天戦(楽天生命パーク)を最後に、12試合連続の勝ち星なし。「先発ではテンポも悪く、粘るべきところで粘れなかった」。同戦を最後に、山岡泰輔は先発ローテを外れ、中継ぎに回ることになった。

 それでも、配置転換を前向きにとらえた。「生かせることは盗んでいこう」と誓い、役割をまっとう。8月1日の楽天戦(京セラドーム)の延長11回にプロ初の救援登板。1回無失点でプロ初ホールドをマークすると、以降も登板4試合連続ホールド。中継ぎでは登板6試合で計8回1/3を無失点に抑えるなど、文句なしの結果を残し、8月15日の西武戦(メットライフ)で、金子がケガで離脱したことを受けて先発復帰することになった。

 2週間ぶりの先発登板では、要所で粘りを見せて6回2失点で3勝目。実に約4カ月ぶりの勝利となった。

 再転向後は7試合で5勝2敗。中継ぎ登板を経ての成長を「ピンチのときのセットポジションでの投球とかでは中継ぎの経験が生きている。前より落ち着いて投げられている」と語る。苦しみもムダにはしない。救援登板を投手としての成長につなげて見せた。

写真=佐藤真一
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