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楽天・オコエ瑠偉 壁にぶつかり試行錯誤の1年/あのドライチはいま

 

来季こそはブレークしてみせる


 プロ3年目、オコエ瑠偉にとっては悔しさの募るシーズンだった。開幕一軍こそ逃したものの、4月5日に昇格。即スタメンで起用されると、初打席で左越え1号ソロをたたき込む派手なスタートを切った。しかし、5月22日に右太もも裏を肉離れ。一軍再昇格は9月にずれ込むなど、シーズンの大半を二軍で過ごした。

 数字的にも物足りない1年だった。出場44試合で111打数22安打、打率.198、2本塁打、6打点。盗塁もわずか2と、持っているものを出し切れずにシーズンを終えた。9月に再昇格した際には「内角をさばけるようになった。ボールを長く見られるようになっている」と手応えも口にしたが、41試合の出場ながら打率3割をマークしたプロ2年目からも、前進できなかった印象を残した。

 それでも、停滞していたわけではない。平石監督は秋季練習スタートにあたって、内田、田中に加え期待の若手としてオコエの名前を挙げた。「成長してますよ。技術的にも、人間としても。打撃もあれだけ反動を使って打っていたのに、動きも小さくなってきたり。まだまだだけど、身体能力が高いので野球にもっと生かしてほしい」と来季へ向けて期待を寄せた。

 試行錯誤の1年。一軍に食らいついていた5月にも「自分でもいろいろ迷っていた」と明かしたように、壁にもぶつかった。躍動感あふれる走塁やはまったときのパワーは、まさにドラフト1位の存在感。苦しんだ1年を糧に、来季こそはブレークへとつなげていく。

写真=BBM
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