日本シリーズには敗れたが、球団初のリーグ3連覇には新戦力の台頭があった。その筆頭格が野間峻祥だ。4年目の今季は初めて規定打席に到達。打率.286、5本塁打、46打点、17盗塁と大きく数字を伸ばした。
今季の年俸は1600万円(推定)。「少しは試合に出られたので、上がるのは上がると思う。けど、どのくらいですかね。よく分からないですよ」。上がり幅には首をひねるが、大幅増が期待できる成績だ。倍増に近い昇給も夢ではないかもしれない。
4月下旬、丸の故障により得たチャンスをつかんだ。特に課題だった打撃で安打を重ねた。7月下旬に左足の故障で2週間離脱した以外は、大半がスタメンでチームに貢献してきた。
「ある程度試合に出たことで、課題も見えてきた。レギュラーとして試合にずっと出ている人の大変さも分かった」。キャンプやオフの取り組みも方向性を持ってやれると話す。
日本シリーズも終わってまもなく、休養もそこそこに、トレーニングのためマツダスタジアムを訪れる姿がある。秋季キャンプからのテーマに掲げるのは打撃と走塁だ。
「カープで試合に出続けるなら打つしかない。いいカウントで真っすぐをある程度仕留められるようにならないといけない」。また走塁では「具体的に言えば盗塁。もっと増やしたい。特にスタートの部分で向上を」と意気込む。昇給をつかんでも、慢心する気配はない。
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