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ヤクルト・館山昌平 175針の傷跡を無駄にはしない/来季の雪辱を誓う

 

もう一度輝いてみせる


 3年ぶりの白星を――。来季17年目を迎える、ベテラン右腕・館山昌平は、今季も悔しさを味わった。昨年10月に、右肩と右ヒジのクリーニング手術を受けた。自身の体にメスを入れたのは9度目となり、体には175針の傷跡が残る。そんな中でも懸命なリハビリで状態を上げ、開幕ローテーション入り。「チームスタッフやサポートしてくれた方々のおかげ」と感謝の気持ちを持って臨んだマウンドだった。

 開幕6戦目となった4月5日の広島戦(神宮)に先発した館山。6回8安打3失点で敗戦投手となり「悔しいです」。広島の主軸・丸に痛恨の3ランを浴び、「野手がゲッツーやいいプレーで守ってくれたのに……」と唇をかんだ。それでも、306日ぶりのマウンドで直球の最速は146キロを計測し、ベテランの完全復活を誰もが期待していたのだが……。

 同12日の中日戦(ナゴヤドーム)で4回6失点(自責点3)。その後も先発ローテーションに定着することはできなかった。8月22日の広島戦(マツダ広島)では約4カ月ぶりに先発するも、右腕に打球を受けて無念の途中降板。結局、今季は1勝も挙げることができず、2016年7月22日以来、白星から遠ざかっている。

 それでも、オフには現役続行を表明した。09年には最多勝を獲得し、13年には開幕投手を務め、15年にはカムバック賞にも輝いた不屈の闘志を持つ館山。再び一軍のマウンドで白星を挙げる瞬間を、ファンも待ち望んでいる。

写真=BBM
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