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日本ハム・中村 勝 節目の10年目での完全復活なるか?/新年の誓い

 

2019年シーズンでの復活を目指す中村


 2010年にドラフト1位で入団した中村勝も10年目を迎え、背水のシーズンだ。18年はトミー・ジョン手術のリハビリで一軍登板ゼロに終わった。

 近年は常に右ヒジの状態との戦いだった。端緒は15年シーズン中にまでさかのぼる。14年にキャリアハイの8勝をマークする活躍を見せた翌年、患部に違和感を覚えた。保存療法を選択し、状態は好転と暗転を繰り返した。

 16年は2試合に先発登板するも勝利なし。同年9月に今度はPRP療法に踏み切った。リハビリも順調で17年6月1日のDeNA戦(札幌ドーム)で648日ぶりの勝利も挙げた。

 一時は完全復活への道筋に光が射していたが、久しぶりの白星の後に違和感がふたたび襲った。リスクを考え、これまで回避してきたメスを入れる決断を下した。術後3カ月はノースロー。最初に握ったのはテニスボール。患部の負担を考慮したリハビリメニューの一環だった。

 ブルペン投球再開は18年の5月だった。徐々に強度を上げ、実戦マウンドには8月9日のイースタン戦(鎌ケ谷)で戻ってきた。「投げられる喜びを感じました」とようやく白い歯を見せ、一歩ずつ復活ロードを歩んでいる。

 19年は中村の今後の野球人生を占う大きなターニングポイントになる1年にもなりそう。まずは二軍で結果を残し、一軍の先発ローテ再定着へ。苦難の道も笑顔で振り返られる足跡を節目のシーズンで刻む。

写真=BBM
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