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ロッテ・福浦和也 プロ26年目のラストシーズンが幕を開ける/最年長の意地

 

福浦は今季限りで現役から退くことを決断した


 現役最年長になった福浦和也は、プロ26年目のシーズンが始まる前に決断した。

「気持ちはすっきりしています。家族や父に相談し“もう、十分じゃない?”と言われ、自分でもそうかなと思うようになった」

 昨年オフに二軍打撃コーチ兼任を任され、コーチ業を主にしてほしいと伝えられた。その時点で、現役続行への意欲と、若手を育てチームを強くしたい気持ちの比重が入れ替わった。「若手をしっかり育てるためには、中途半端ではいけない気持ちが強くなりました。現場に常に力を入れてやっていこうと考えました」。引退の決断はここで固まった。

 1月の自主トレまでは例年と変わらず43歳の肉体を追い込み、オフの期間もほぼ毎日、ZOZOマリンで体を動かしたが、ついにスタートした春季キャンプでは「グラウンドでは教えることだけになる」と、選手としての練習は居残りの打撃練習や筋力トレーニングのみにし、若手への指導に全力を注いでいくつもりだ。

 ただ唯一、思うのは、最後に花を咲かせたい。「最後、打席に立てるように頑張りたいね。できればマリンでホームランも打ちたい」。引退試合では2011年以来、8年ぶりとなる本拠地での本塁打を描きたいと語った。今季は守備につく考えはなく、その分、オフには体重を88キロから90キロに増やし、長打力をつけた。

 最後の願いを現実のものとする準備も整った。泣いても笑っても最後となる26年目のシーズンが、幕を開ける。

写真=BBM
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