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日本ハム・王柏融 苦しんだ「台湾の大王」/助っ人通信簿

 

大きな期待をされながらも、来日1年目は不本意な結果に終わった王


「台湾の大王」が来日1年目は大きな壁にぶつかった。88試合に出場し、打率.255、3本塁打、35打点。台湾球界で2016年、17年と2年連続で打率4割をマーク。15年から4年間で通算86本塁打、17年には3冠王を獲得するなど輝かしい実績がある強打者も新たな環境で苦しんだ。

 能力を出し切れなかった要因の1つが、コンディション面の不安定さだった。開幕から1カ月後の4月末、走塁時に左太もも裏を痛めて出場選手登録を抹消。5月中旬に一軍復帰した後は再び打線の主軸の1人として躍動するも7月9日のロッテ戦(ZOZOマリン)の守備で右肩を痛めて、再び戦線離脱。約1カ月後の8月上旬に一軍復帰も打撃の状態は低迷。シーズン終盤はスタメンからも外れた。

 昨年オフ、日本ハムとは3年契約を結んでいる。球団は長期的な視野で希有な打撃技術を持つ「大王」を獲得。垣間見えた課題をどう克服させて来シーズン以降の大爆発につなげるか。球団も本人も強く意識する部分だろう。台湾史上最強打者として日本挑戦を選んだ王にとってもこのままでは終われない。1年目の結果を、来季への飛躍の糧にしたい。

写真=BBM
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