週刊ベースボールONLINE

オーロラビジョン

巨人・中島宏之内野手 輝きを取り戻したベテラン/今季はひと味違います!

 

オープン戦では12球団トップタイの4本塁打を放った巨人中島宏之


 全盛期を思い起こさせるような豪快かつ確実な打撃で、輝きを取り戻した。巨人移籍2年目となった中島宏之が崖っぷちで蘇りつつある。

 昨季、原辰徳監督からの熱いラブコールで巨人入り。しかし、代打が中心の起用で43試合、54打数8安打の打率.148、1本塁打、5打点に終わっている。戦力外の可能性も浮上していたが、大幅減俸での契約更改。「何もできんかった。ダウンは当然のこと。またユニフォームを着てチャンスをもらえているので、なんとか貢献できるように」と復活を誓った。

 オフはアメリカ・ロサンゼルスで鍛え直した。スイングの始動をスムーズにすべくグリップの位置を下げて構え、速球に差し込まれることが多くなってきた課題を克服した。主戦場とする一塁はチーム内ではレギュラー不在。一軍スタートとなった春季キャンプでは、若手との競争で力の差を見せつけ、チャンスをつかんだ。

 紅白戦を含めた実戦でコンスタントに結果を残し、2月22日の日本ハムとのオープン戦(名護)では、5回に左越えへ2号ソロ。16日のDeNA戦(那覇)に続くオープン戦2試合連続本塁打をマークし、「いい感じで、いいポイントで打つことができたと思います。練習で感じよく打てているので、それを実戦でちょっとずつできるようになっている」と充実感をにじませた。

 オープン戦では12球団トップタイの4本塁打を放ち、打率も.351と結果を残し続けた。これには「非常に戦力として必要性を感じますね」と原監督も目を見張る。生まれ変わった中島がベールを脱ぐ開幕はまだ先だが、眠っていたベテランが期待に応える。

写真=BBM
オーロラビジョン

オーロラビジョン

週刊ベースボール各球団担当による、選手にまつわる読み物。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング