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楽天・黒川史陽 生え抜きの和製大砲へ成長中/注目の新戦力

 

成長が楽しみだ


 高卒新人が、まばゆいばかりの輝きを放った。沖縄・久米島キャンプでは一軍スタートとなったドラフト2位ルーキーの黒川史陽。当初、一軍帯同は1次キャンプで終わるはずだったが、オープン戦まで完走した。

 振り返れば、キャンプ序盤から存在感を発揮していた。キャンプ3日目のフリー打撃では70スイング中7本のサク越えをマーク。そのスイングスピードは、高卒新人とは思えなかった。

 ヤクルト二軍コーチだった2018年、新人時代の村上を指導した三木監督は「高卒なのに、あれだけバットが振れるのは大したもの。村上が入ってきたときのよう。いろんな期待値と可能性がある」。昨シーズン36発を放った村上の名前を挙げ、黒川の将来性に期待を込めた。

 オープン戦の最終戦となった3月15日の巨人戦(東京ドーム)。途中出場した黒川は7回先頭、デラロサの内角スライダーを右前へ運んだ。スイングスピードに加えて、ミート力も非凡なものがある。同僚の浅村も「キャンプから一緒にやってきていますけど、とても18歳とは思えない」と絶賛する。

 打撃は幼少期からの猛練習で培われた。父の洋行さんが奈良県内で経営する全天候型のドーム式バッティングセンター「王寺ドームスタジアム」で、時間も忘れて打ち込んだ。「僕の原点。家にいるより、バッティングセンターにいる時間のほうが長かった」。中学1年から木製のバットで振り込んだ成果が、今につながっている。

「浅村選手をずっと見ていきたい」と黒川。生え抜きの和製大砲が、どこまで成長するか楽しみだ。

写真=BBM
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