開幕3戦目でグラウンドスラムを放つなど、開幕から好調を維持している井上晴哉
極度の不振に陥った昨季と違い、今季は順調な滑り出しを見せている。
井上晴哉はコンスタントに安打を積み重ね、7月7日時点で打率.354、2本塁打、11打点と好調だ。打順は開幕から七番に座っていたが、7日の
西武戦(ZOZOマリン)から五番に昇格し、17日の
日本ハム戦(札幌ドーム)からは四番に。「勝ちにつながる一打を打てるように頑張りたい」とチームの浮沈を一身に担っている。
6月21日の
ソフトバンク戦(PayPayドーム)で今季1号の満塁本塁打を放ち、中大の先輩でもある
美馬学に
楽天から移籍後初勝利をプレゼントした。本拠地開幕戦となった6月23日の
オリックス戦(ZOZOマリン)では、4対5の9回一死三塁で三塁線を抜ける同点打。チームの逆転サヨナラ勝ちにつなげ「バットの先から根元まで、全てを使ってヒットが欲しかった」と喜んだ。
開幕から四番を任された昨季は23打数1安打と振るわず、すぐに二軍落ちを命じられた。夏場に盛り返したものの、打率は.252と低迷。打率.292だった18年と比較すると、大きく数字を下げる結果になった。
今季は四球も多く選んでおり、出塁率は12球団トップの.475(7月7日現在)だ。その選球が好球必打につながっていることは言うまでもなく、2日の楽天戦(楽天生命パーク)で2号2ランを放った際には「久しぶりの感触。打撃自体の調子は悪くない」と手応えをにじませている。
一塁守備でも魅せている。6月24日のオリックス戦(ZOZOマリン)で、
吉田正尚の高いバウンドのゴロを素早い出足で捕球すると、すれ違いざまに一塁のベースカバーに入った小島へグラブトス。鮮やかなプレーを完成させた。打撃が注目されがちだが、安定した守備でも献身的にチームを支えている。
写真=BBM