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ソフトバンク・柳田悠岐 気温とともに調子はさらにアップ/夏男の季節

 

柳田悠岐にとって、通算1000安打はほんの通過点に過ぎない


 節目の一打を放ったのは、やはり大好きなこの季節だった。7月28日の西武戦(PayPayドーム)。3回一死一塁で打席に入った柳田悠岐が、今井達也の投じた内角低め147キロの直球をフルスイングですくい上げると、打球は右翼フェンス上部を直撃した。この一打で、史上306人目となる通算1000安打を達成。「プロ入りしたときはプロで1本打つことが目標で、まさか自分がこんなにヒットを打てると思っていませんでした。これからも試合に出続けて勝利に貢献できるヒットを打てるように頑張ります」と喜んだ柳田は、この試合で5回に二塁打、8回にも内野安打をマークし、今季6度目の猛打賞でチームの首位キープに貢献した。

 シーズンを通してその打棒で打線を引っ張る打線の柱だが、中でも夏を大の得意としている。「トリプルスリー」を達成した2015年は、8月に打率.364、6本塁打、21打点、9盗塁を記録。自身2度目となる月間MVPを受賞した。昨季までの直近5年間の7、8月の通算成績は、出場175試合で617打数199安打、打率.323、43本塁打、128打点。際立つのは本塁打率(1本の本塁打に要する打数)で、昨季まで、通算では3003打数で157本塁打の「19.13」ながら、夏場の2カ月になると「14.35」に跳ね上がる。

 今季も6月の月間打率は.235にとどまるなど「スロースタート」になったが、7月に入ってからは気温の上昇とともにグングンと調子を上げ、リーグ首位打者を快走している。昨季は開幕直後の左ヒザ裏肉離れのため出場38試合に終わった。今季は全試合出場を公言し、このまま熱くチームを牽引していく。

写真=湯浅芳昭
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