週刊ベースボールONLINE

オーロラビジョン

巨人・太田龍投手 一歩一歩、階段を上がる/ルーキー中間報告

 

二軍の先発ローテーションを守り、ここまで10試合に登板、2勝を挙げている巨人太田龍


 伸びしろは大きい。5年ぶりのリーグ優勝を果たしていた巨人は、昨年のドラフトでは将来をにらんで支配下指名6人のうち5人の高校生を指名した。ただ1人の社会人出身選手だったのが2位の太田龍(JR東日本)だ。

 とはいえ、れいめい高を卒業し、すぐの社会人入りだったため、まだ21歳。大学4年生と同じ学年で、即戦力というよりもむしろ、高い将来性を期待されての入団だった。190センチの長身から投げおろす最速153キロの直球が持ち味で、名前にちなんで“ドラゴンボール”と言われることも。1年目の今季は春季キャンプ前の1月に右肩の不調で出遅れたが、「同期が高校生で、一番早く一軍にという思いはあります」との思いを胸に、イースタンでは徐々に本領を発揮している。

 新型コロナウイルスの感染拡大による個人調整期間に入る前の4月4日の紅白戦(ジャイアンツ球場)では先発に抜擢され、4回2/3を投げて1安打1失点。投球をチェックした原辰徳監督は「可能性というのはある投手。全体的にもう少しパワーアップするということが必要かなと。まだスピードも出るはず」と伸びしろに目を向けた。

 開幕後は二軍で先発ローテーションを守り、経験を積んでいる。イースタンでの成績は8月30日時点で、チーム内最多の55回(10試合)を投げ、2勝3敗、防御率3.93。25日のロッテ戦(ジャイアンツ球場)では5回2/3を投げ、6安打4四死球7失点と苦しみ、「真っすぐのスピード、強さ、精度をもっと上げていかなければいけない」と猛省も、登板のたびに課題を見つけて修正を図っている。将来のエース候補として、じっくりと腕を磨く。

写真=高塩隆
オーロラビジョン

オーロラビジョン

週刊ベースボール各球団担当による、選手にまつわる読み物。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング