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ソフトバンク・周東佑京 タイトルへ、ライバルとも切磋琢磨/足で魅せる!

 

9月24日現在、24盗塁でリーグトップを走る周東


 タイムリーの後に最大の見せ場が訪れた。9月11日の西武戦(PayPayドーム)。周東佑京は右前適時打で出塁すると、続く中村晃の2球目に二盗に成功。そして3球目、ニールのモーションを盗み、三盗まで決めた。「バッテリーがこっちを向いてないなと。二塁に行けたら次の球で行こうと決めていた」。中村晃が中堅への飛球を打ち上げると、タッチアップで楽々と生還した。1本の安打から“足”で1点をもぎ取った。あまりのスピードに工藤公康監督が目を丸くすれば、ニールも「周東選手がめちゃくちゃ速かった」と脱帽だった。

 侍ジャパンに選出され、昨秋の『プレミア12』でも活躍。周東の足は一躍全国区となった。ただ、今シーズン序盤は思うような走りができず、初盗塁はシーズン31試合目。「次に真っすぐが来るんじゃないか、けん制が来るんじゃないかと考えすぎていた」。出場機会も増え、8月には出場した20試合で10盗塁と量産モードに突入した。「去年よりいいスタートを切れる回数が増えてきた」と“足応え”も十分だ。

 気になるライバルの存在にも刺激を受けている。首位争いをするロッテのスピードスター・和田康士朗とは盗塁王でも激しく争っている。ともに育成ドラフトから足で支配下登録をつかみ取り、活躍の場を広げている。「いつも(和田の)試合結果はチェックしている。僕が多分一番意識しているんじゃないか。高いレベルで競い合えたら」と歓迎する。

 もちろん足だけでなく、打撃の向上にも力を注ぐ。強力打線の一番を任されることも多く、周東の出塁が増えれば、攻撃力はさらなるアップにつながる。リーグ優勝奪還に突っ走るチームを全力で引っ張る。

写真=湯浅芳昭
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