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阪神・植田海 代走の切り札として真価を見せる/足で魅せる

 

打撃力を高め、代走のスペシャリストからレギュラーの座を狙う植田



 代走の切り札として控えるのは植田海だ。「1試合1試合必死にプレーしていく」と臨んだシーズンでは、チームの流れを変える役回りとして期待されてきた。

 前半戦4盗塁に成功した中で際立ったのは、7月26日の中日戦(ナゴヤドーム)の8回、途中出場した植田がサウスポーの福から二盗を決めた場面だ。

 1点を追う展開の中、右前打で出塁後、サンズの2球目にスタートを切った植田に、矢野監督は「あれは(植田)海にしかできない」と評価を高めた。

 18年に19盗塁、19年は一軍にフルで帯同して81試合出場のうち12盗塁を決めた。今シーズンも貴重なピースとして起用されるが、本人はあくまでも先発に固執する。

「1試合でも多くスタメンで出たい。1日も無駄にせずプレーしていきたい」

 そう言って先発出場にこだわってきた植田にチャンスが回ってきたのは、7月下旬にレギュラーの糸原が故障で離脱したタイミングだった。

 矢野監督も「(糸原)健斗が休んでいられないような状況を作ってほしい」と語ったが、二塁でスタメン出場も、なかなか打って出塁することが少なかった。

 「バッティングが課題」という植田が足ではチームに欠かせない戦力であることに変わりはない。昨季と比べて代走に出ても続けざまけん制にあうなどマークが厳しくなっている。

 限られたシーズンだが、代走のスペシャリストとして存在感を示しながら、これからも定位置を狙っていく。
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