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故障の苦しさもプラスにとらえるオリックス・福田周平/ラストスパートに懸ける

 

故障で出遅れた福田周平だが、7月末に一軍復帰すると、打順、守備位置とも複数起用に応えて奮起している


 韋駄天がグラウンドに戻ってきた。福田周平が一番打者として躍動している。今季は「出塁率4割」を目標に掲げて臨んだシーズンだったが、6月7日、ソフトバンクとの二軍戦前の守備練習で右手人さし指を負傷し、開幕直前に離脱した。

「ケガがあったとき、何かを伝えてくれているんじゃないかな? と、とらえるようにしています。例えば集中力が欠けていた、とか。考えれば、絶対にそうだったと思うんですよ。それをもう1回思い直させてくれたケガでしたね」

 実戦からは遠ざかったが「ずっと頭の中で試合をしていたんです。(打席を)イメージしながら。ピッチャーとの対戦とかですね。いろんな選手と対戦していたから、意外と打席に立って(ボールが)速く感じなかった。今まで試合をしていたんじゃないかっていうくらいの感覚で打席に立てていたので、それも新しい発見でした」とポジティブに過ごした。

 7月31日に一軍復帰。復帰後は本職の二塁に加えて、三塁でも出場する機会が増えた。

「楽しいですよ。いろんなポジションを僕はやりたい。外野もやってみたい。試合に出たいんです。試合に出られるなら、どこでも守りたいですね」

 二塁には大城滉二太田椋宜保翔らのライバルがそろう。三塁には育成から支配下選手登録された大下誠一郎ら、個性的なキャラクターと競うことになる。

「良いときもあれば悪いときもある。反対に考えれば、悪いときがあるから良いときが分かる。それをあらためて認識できるところはあるので(状態が)悪いときも、あまりうまくできていないときもすごく大事にしたいと思っています」

 苦しさを味わった分、最後まで全力で駆け抜ける。

写真=BBM
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