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巨人・坂本勇人内野手 チームの勝利の先に節目の大記録/ラストスパートに懸ける!

 

10月6日を終えて打率を.280まで回復させた巨人坂本勇人


 チームは優勝へのマジックナンバーを点灯させ、リーグ2連覇へ快走する。通算2000安打達成を目前に控える坂本勇人も同様にラストスパートに入った。

 大台へ残り116本で迎えた2020年は、東京五輪も控えたビッグイヤーとされていたが、キャンプイン前から誤算続きだった。2度のインフルエンザ感染、背中の張りで春季キャンプを終えた日も「正直、今までの野球人生の中で一番、調整できていない」と漏らすほどだった。

 そんな中、世界を襲うコロナ禍によって開幕が延期される前代未聞のシーズンに。坂本自身も6月に新型コロナウイルスの感染の有無を調べるPCR検査で陽性判定を受けて一時入院した。無症状であったため早期退院、そして復帰を果たし、6月19日の阪神との開幕戦(東京ドーム)ではフル出場したが、調整不足が影響したか、6〜8は低迷。8月18日の時点でリーグの規定打席到達者では最低の打率.225。72 試合を残して2000安打まであと78本という状態であった。

 8月下旬からは徐々に調子を取り戻し、9月9日の中日戦ではナゴヤドーム開設以来初の1試合3本塁打の離れ業。その9月は月間打率.337。10月も6日終了時点で月間.292とまずまずで、29試合を残して大台まであと26本(つまり1試合1本ペースを下回る)と巻き返し、今季中の達成が現実味を帯びてきた。

 しかし本人は個人記録よりもリーグ連覇と日本一がターゲットであることを強調する。「打てるのがベストですけど『今年中に打ちたい』とかは個人的には全然思っていない」。チームの勝利のために安打を積み重ねる先に、節目の大記録が待っている。

写真=BBM
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