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日本ハム・清宮幸太郎内野手 失敗と悔しさを明日の飛躍につなげて/来季こそ主力に

 

覚醒が待たれる清宮幸太郎


 清宮幸太郎にとって苦しいシーズンになっている。プロ3年目で初めて開幕一軍入りを果たし、出場試合数は既に83試合を数え、キャリアハイを記録。ただ、打率は.179と低迷(10月28日現在)する。本塁打、打点の2冠を目指す中田と一塁のポジションを分け合いながら首脳陣に起用され続けてきたが、満足のいく数字は残せていない。

 最も期待されている長打力も思うように発揮されない、もどかしさもある。長打率をルーキーイヤーからたどると.381→.340→.314と下がっている。栗山監督が現在のプロ野球の潮流として「点を取るためには長打が必要」と重視するポイントであり、天性のアーチストでもある清宮は必要不可欠な存在にならなければいけない。

 さらに打撃面で悔しさを味わう中で、守備面でも課題も露呈。一塁手として併用されている中田は過去3度のゴールデン・グラブ賞を受賞した名手。比べられるのは酷だが、打撃面で振るわない今は、よりフォーカスされてしまう。

 打撃と守備がともにうまくいかず、負のスパイラルに陥っているようにも見える。そこから抜け出すには打つしかない。清宮は超攻撃型の選手だ。なぜ、チームが一軍で使い続けるのか──。それは近未来の日本ハムの主力になるべき能力があるからだ。同じ左打者で強打者だった小笠原ヘッドコーチ兼打撃コーチとは日々の特訓が続いている。

 ドラフトで高校生史上最多タイの7球団が競合した超逸材。来シーズン以降の大化けにつながる生みの苦しみだったと振り返られるような1年にできるか。残りわずかとなったシーズンでの打棒爆発が待たれる。

写真=BBM
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