プロ2年目のシーズンは、開幕から最後まで先発ローテーションを守り抜いた。
小島和哉が20試合に先発登板して7勝8敗で防御率3.73と安定した数字を残した。開幕前には「抑えないと次がない立場。1試合、1試合を大事に投げていきたい」と話していたが、登板するたびに首脳陣の信頼を勝ち取っていった。
ベストピッチは8月26日の
楽天戦(楽天生命パーク)で
涌井秀章に投げ勝った試合だ。7回を投げて自己最多の11三振を奪い、5安打無失点で4勝目をマークした。
登板前にいつもより多めに体を動かし、立ち上がりに失点する悪癖を克服。「怖かったけれど、それくらいの博打を打たないと、涌井さんに勝てないと思った」と、昨季までチームメートだった大先輩を3度目の対戦で下した。
6月24日から10月7日まで、16試合も毎週水曜日に先発し続けた。先発投手は一般的に登板2日前にブルペンで投げ込むが、ロッテは月曜日に投手練習を行っていない。
小島は登板3日前の日曜日に軽く投げ込み、月曜日はトレーニングや体のケアに充てるルーティンを確立。「1週間に1度しか投げないので」と頼もしく言い切り「水曜日の男」をまっとうしてきた。
今季は打線の援護が少ない中での好投も目を引く。7勝のうち4勝は、味方の得点が2点のみの試合だ。「自分の中では(援護点を)守るという気持ちは持たないように」と常に攻めの投球を心掛けている。
140キロ前後のストレートには伸びがあり、同じ軌道からチェンジアップやカットボールでかわして打者を幻惑する。3年目の来季は、今季届かなかった2ケタ勝利への期待を抱きたくなる。
写真=BBM