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日本ハム・野村佑希内野手 強烈な輝きを放った希望の一番星/2020年のベストゲーム

 

来季は三塁のレギュラー獲得も期待される野村佑希


 未来への希望が詰まった最高の逆転サヨナラ勝利だった。7月2日のソフトバンク戦(札幌ドーム)。ヒーローは高卒2年目の野村佑希。開幕スタメンに抜てきされた逸材が魅力を存分に発揮した。まずは2回、バンデンハークの148キロの直球を左翼席へプロ初本塁打となる1号ソロを放った。

 直後に広報からリリースされたコメントがいい。「同じイニングにエラーをしてしまい、なんとか塁に出ようと思って打席に入りました。難しいボールでしたが、うまく打つことができた」。直前の三塁守備で失策を犯し、痛恨の失点につながっていた。すぐにミスを取り返す精神的な強さは、頼もしさすら感じさせた。

 点の取り合いとなった試合は9回表を終えて7対8と1点を追う展開で最終回へ。迎えた9回裏、チームは二死二、三塁の絶好のチャンスを作って再び野村に打席が回った。マウンドには相手の絶対的守護神・森唯斗。1ストライクからの2球目、149キロの直球を「思い切りいかないと、あのボールは打ち返せない」とフルスイング。打球はぐんぐんと伸び、中堅フェンスに直撃する逆転サヨナラ二塁打となった。

 もちろんプロ初の経験。当時は無観客試合だったが、ヒーローインタビューでは「チームの勝利に貢献できているのと、サヨナラも初めてなので、うれしいです」と20歳のホープの笑みがはじけた。

 近未来のホットコーナーを任せられる野村の台頭に希望の光を見い出したこの試合。初回には四番の中田が6号2ランを放ち、清宮も7回に1点差に迫る1号2ラン。アーチスト3人がそろい踏みしたのも初めてのことで、記録と記憶に残る印象深いゲームとなった。

写真=BBM
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