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ロッテ・井口資仁監督「最高のパフォーマンス」/2020年のベストゲーム

 

自力でのCS進出を決めナインをねぎらったロッテ井口資仁監督


 シーズン119試合目となった11月8日の西武戦(ZOZOマリン)は、2位でのクライマックスシリーズ(CS)進出を懸けた大一番となった。

 2回に2点を先制されたものの、打線が意地を見せて逆転し、7人の救援陣が無失点でリレー。攻守ともに総力戦で13年ぶりの2位を確定させ、井口資仁監督は「最高のパフォーマンスを出してくれた」と選手たちをねぎらった。

 先発の小島和哉を早々にあきらめ、ベンチは2番手で小野郁をマウンドに送った。指揮官は「小野が投げると、試合展開ががらっと変わる」と狙いを明かす。三番・外崎修汰からの攻撃を無失点で切り抜け、打線がその裏に2点を挙げて追い付いた。

 4回に藤岡裕大の4号ソロで勝ち越すと、6回の3点で中押し、8回の2点でダメ押した。9安打に9四球を絡めた粘っこい攻撃。チーム打率は12球団最低の.235ながら、12球団最多の491四球を得点につなげた今季を象徴するような内容だった。

 10月9日に首位・ソフトバンクとゲーム差なしの2位に迫ったが、その後は新型コロナウイルスの集団感染による主力選手の離脱などが響き、首位の背中はみるみる遠ざかっていった。自身も打撃不振に陥った井上晴哉は「思ったようにできない、させてもらえないという試合が続いていた。自分たちを疑うような反省の仕方をしていた」と振り返る。

 一時は西武に抜かれて3位に転落した中で、最終盤に3連勝して逆転でのCS進出を決めた。4年ぶりのCSはソフトバンクに2連敗して今季を終えることになったが、安田尚憲藤原恭大ら若手選手が躍動した。井口監督は「最後にいい経験ができた」と来季の飛躍に手応えをにじませた。

写真=BBM
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