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広島・塹江敦哉投手 年間一軍帯同で芽生えた中心選手への意識/増した責任感

 


 塹江敦哉がプロ6年目にして自身初めて1年間一軍に帯同し、シーズンを終えた。年俸は1050万円増の1900万円(金額は推定)と、見事に大幅昇給を勝ち取った。「1年間通して一軍にいたこと、それを一番に評価してもらいました」。主に勝利の方程式の一角として、52試合に登板。プロ初勝利を含め、3勝4敗19ホールド、防御率4.17と、すべてにおいてキャリアハイのシーズンとなった。

 一軍に居続けたことが、左腕にとって新たな価値観を生み出す貴重な時間となっていた。チームの大黒柱の大瀬良や、主砲・鈴木誠らの言動に触れ、会話を重ねる中で、責任感や重みを痛感した。「チームの中心となっている選手がどれほどチームのためを思って行動しているか、身をもって感じた」。まだ23歳ながら、今季は多くの経験を積み、新たにチームを“引っ張る”という覚悟が芽生えた。

「チームの中心選手になることが大きな目標。一軍で活躍している若い選手もいるので、そういう選手たちと強いカープをつくり上げていけるように頑張りたい」

 佐々岡新体制で迎えた今季は、2年連続のBクラスに終わった。ただ、その中でも、塹江ら若手が次々に頭角を現し、来季へつながるシーズンとなった。塹江は将来的な目標について「この先、チームのことを少しずつ考えられるような選手になりたい」と球団に伝えたという。「強いカープの雰囲気を自分たちでつくり上げていくのがすごく楽しみだし、やってやりたい」と意欲を示した。

 7年目の来季について左腕は「勝ちパターンに入るのが一番。優勝するために1年間、貢献したい」。新たに芽生えた強い責任感で、チームを押し上げる。

写真=BBM
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