実績ある男が、新たな挑戦の道を選んだ。
DeNAからFAで巨人に移籍した梶谷隆幸は、リーグ3連覇&日本一へのピースとなるか。
「楽しみのほうが断然大きくて、新入社員の気持ちかなと。ほとんど知らない人たちばかりで、知らない野球を吸収できるのではないか。成績を残して、首脳陣の方はもちろん、周りの選手からも信用を勝ち取れるようにしていきたいです」
新天地でのプレーを前にした1月にそう、意気込みを語った梶谷は、2014年は盗塁王、昨季も14盗塁のスピードに加え、リーグ2位の打率.323の確実性に19本塁打のパワーも兼ね備える攻守走3拍子揃う外野手だ。
原辰徳監督からは、「一番、三番、五番を。私の理想の中では一番・梶谷、二番・坂本(勇人)、三番・丸(佳浩)、四番・岡本(和真)。強いパーツが加わったのは心強く思っています」と期待をかけられている。万能な左打者は、中軸を支えるキーマンとなりそうだ。
2月の春季キャンプは主力中心のS(スペシャル)班に入り、東京ドームでスタートし、6日からは那覇で自由度の高い調整を許されてきた。初めて背番号13の巨人のユニフォームにそでを通した6日には「似合っているかな?とか、似合っていないんじゃないかな?とか思いながら、ちょっと新しい気持ちですね」と照れくさそうに話した。
16日からは宮崎キャンプを経た一軍本隊と合流。25日に行われた
中日との練習試合では「一番・右翼」で先発出場し、初回先頭で
柳裕也から右翼線二塁打を放つなど、2安打と躍動。原監督を「本当にいいスタートを切った。勇人に対しても丸に対しても、ウチの中心選手にも大きな刺激を与えるような選手が入ってきたなという感じがしますね」とうならせた。
トレードマークだったヒゲもそり落とした“ニュー梶谷”。新天地での活躍を誓い、ペナントレースに向けてじっくりと準備を進める。
写真=BBM