今季からキャプテンを務める中村奨吾は、バットでもチームを引っ張っている。
「今のところは、個人的にうまくいっていますけど、シーズンは長いので。ここまでよかったというシーズンは何年もあるので、終盤にいかに力を出せるかだと思います」
開幕5連敗を喫したが、今季3試合目から三番に座ると、チームに安定感が生まれた。
二番・
マーティン、四番・
安田尚憲と前後には本塁打と打点を量産する左打者が並んでいる。「つなぐ意識」が強いのかと思いきや、「チャンスメークできるところであれば、打ってチャンスメークも必要だし、四球で出塁することが効果的なときもある。自分の打撃をしながら、その中で選択しながらやれている」と明かす。
開幕ダッシュに失敗したチームは4月1日の
楽天戦(ZOZOマリン)で今季初勝利を飾った。打線は翌2日の
日本ハム戦(札幌ドーム)と合わせ、2試合連続で16得点と爆発。この2試合に、中村奨の真骨頂が見える。楽天戦では1打数1安打1打点で、3四球に犠飛で流れるような攻撃をつくった。一方で日本ハム戦は6打数4安打3打点と積極的な打撃で走者を本塁へと迎え入れたのだ。
試合展開に応じて、どんな役割もこなせるのだからベンチにとっては頼もしい存在。
井口資仁監督も「今年は強引にいっていない。追い込まれてから右方向へしっかりと打ったり、そういうところで率が残っているんじゃないかな。打率3割をしっかりと打てる選手だと思う」と称える。
交流戦、シーズン中盤も、中村奨の活躍がチームの成績に直結しそうだ。
写真=BBM