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中日・又吉克樹 自分に厳しく感謝を胸に/頼れるタフネス

 


 4年ぶりとなる50試合到達は12球団最速だった。8月29日の巨人戦(バンテリン)。又吉克樹は同点の8回に三番手でマウンドに上がると、先頭の岡本和真の打球を捕球できず強襲安打になり、続く亀井善行の犠打で一死二塁のピンチを招いた。

 しかし顔色一つ変わらない。中島宏之を三ゴロ。大城卓三に申告敬遠で一、二塁とされたが、代打・若林晃弘を低めの変化球で空振り三振に仕留めた。

 どれだけきっちり仕事をこなしても自らに厳しく律するのが今季の又吉。「岡本選手のゴロをアウトにできなかったことと、亀井選手に簡単にバントさせてしまったことを反省して練習します」。もはや恒例となっている反省コメントを披露。試合数については「登板数は結果なので気にせずやっていきたい」と頼もしかった。

 ここまで防御率1点台と結果を残している又吉にとって今季は大きな節目だ。2014年に四国IL香川から入団して8年目。7月に国内FA権を取得した。「ものすごくありがたいこと。独立リーグがあって今の自分があるので感謝している。独立リーグに一ついい恩返しができた思い」と感慨深げに語った。

 タフネスぶりはルーキーイヤーから。1年目から4年連続50試合登板するなど、主にリリーバーとしてチームを支えてきた。今季年俸4200万円(推定)はチームの日本人選手12位。FA宣言した場合は、移籍に伴う金銭補償などが発生しない「Cランク」とみられる。それだけにオフの動向も目が離せない。

写真=BBM
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