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光る“思い切り”の良さ オリックス・宮城大弥/頼れるタフネス

 


 堂々の新人王候補だ。高卒2年目左腕の宮城大弥が先発ローテーションの一角として奮闘している。今季18試合に先発し、11勝1敗。防御率2.13と圧巻の成績を残している。

「チームに良い雰囲気をもたせられるような投球ができればいいなと思います。それがベスト。それに近い投球をしっかりやっていきたい」

“小さな巨人”となるべく、マウンド上で試行錯誤を重ねる。身長171センチ。「僕は身長が低いので、いろんな工夫をしないと皆さんに追いついていけない」と軸足のプレート位置に変化をつける。左打者には三塁側、右打者には一塁側を踏む“変則タイプ”で、投球に角度をつける。「頭を固くする必要なく、今のところは順調にできている」とプロの世界でも柔軟に対応している。

 試合直前には、ロッカールームのイスに座って仮眠を取るなど、自由奔放に生きる。圧倒的な成績と、長髪を一気に剃り上げた愛らしいキャラクターで、人気も急上昇中だ。球宴にはファン投票先発部門1位で選出。登板する際は「決め球を大胆にいけたら」と、日常生活でもマウンドでも思い切りがいい。

“代名詞”となりつつある2種類のカーブは、プロ入り後に習得した。「飯田さん(ブルペン担当補佐)が最初にカーブを使ってくれた。投球の幅を広げてくれました」と新人時代の昨季に才能を見いだしてくれた先輩にも、丁寧に感謝の言葉を送る。

 8月25日に20歳を迎えた『宮城君』が、25年ぶりの悲願となる優勝まで導いてみせる。

写真=BBM
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