週刊ベースボールONLINE

オーロラビジョン

巨人・菊田拡和 辛抱強く腕を磨く「常総のバレンティン」/待たれる一軍デビュー

 


「常総のバレンティン」と呼ばれた大砲が、じっくりと力をつけている。茨城の名門、常総学院高で通算58本塁打を放った菊田拡和は、まずは「一軍出場が目標」と口にする。プロ3年目となった今季もファームで修行を積んでいる。

 昨季は二軍戦で59試合に出場し、打率.271、3本塁打。東京五輪開催中の8月にはエキシビションマッチで一軍を経験し、5試合で6打数無安打に終わった。「自分の実力の低さをあらためて実感した。それが頑張れる材料になった」と、二軍よりも速度のある直球への対応などを課題として持ち帰った。

 昨年12月の自主トレ中に左手の有鈎骨を骨折し、今季は春季キャンプをリハビリ班で迎えたが、3月19日のヤクルトとのイースタン・リーグ開幕戦(ジャイアンツ)では四番に起用された。6月23日現在で64試合、257打席を与えられ、打率.266、3本塁打、26打点。首脳陣の期待に応えるには、さらなる上積みが欲しいところだ。

 今季は原辰徳監督が若手に積極的に出番を与え、助っ人を除き前半戦で5人の投手、3人の野手がプロ初出場を果たした。支配下の野手で一軍未出場なのは、2年目捕手の萩原哲喜多隆介と、菊田だけ。三塁、一塁のほか、外野にも挑戦中の菊田は「一つのポジションにこだわらず、いろんなところを守れるように。長打力を生かして、打撃でもチャンスをつかみたい」と鼻息荒い。

 一軍の舞台を夢見て、辛抱強く腕を磨く。

写真=BBM
オーロラビジョン

オーロラビジョン

週刊ベースボール各球団担当による、選手にまつわる読み物。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング