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西武・平良海馬 成長指数の一つとして重要視する奪三振/タイトル争い参戦中

 

先発転向1年目で10勝をマークしている平良。剛球は健在だ


 昨季は絶対的なセットアッパーとして最優秀中継ぎのタイトルを獲得した平良海馬。2020年には新人王にも輝いており、中継ぎの軸として活躍した昨季までの3シーズンは、常にタイトル争いに名を連ねてきた。

 だから、と言えるのかもしれない。一人の投手としてさらなる可能性を広げていく道を強く望んだ平良は、昨オフに配置転換を直談判し、今年から先発陣の一員となった。「長い回を投げたことがなかったので、もしかしたら5イニング以内で終わることとかもあるのかな? と思ったりしていた」と本人は言ったが、蓋を開けると初登板(4月2日オリックス戦=ベルーナ)を7回5安打9奪三振1失点でまとめ、その後もほとんどの試合で6イニング以上を投げ、高橋光成に次ぐ先発の柱の一人として欠かせぬ存在になっている。

 特に平良の能力の高さを証明しているのが奪三振数だろう。9月12日現在、138奪三振はリーグ3位だが、トップのロッテ種市篤暉の数字は145。奪三振王のタイトルを十分狙える。三振は確実にアウトを取れる唯一の手段として、投手にとって最高の結果であり、自身の力を示す一番の証明となる。

 本人も「奪三振数もこだわりたい」と話しており、目指す成長指標の一つとして重要視している。ただ、数を増やすためには「球速を上げないと」と平良。中継ぎ時は最速160キロを計測したが、長いイニングを投げることが最大使命の今年は157キロ止まり。タイトル奪取のためには、「球速を上げること」が必要だと捉えている。

 先発転向1年目で射程圏にある奪三振王の栄誉を大いに期待したい。

写真=BBM
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