新人としては一定の評価を与えていいだろう。ドラフト1位で入団した昨季、荘司康誠は19試合に登板して5勝3敗、防御率3.36。序盤は勝ち星に見放されながら、後半戦は巻き返しに成功。シーズン途中に変化球に磨きをかけるなど、プロの打者が相手でも通用するところは見せた。
本人は「今年は長いイニングを投げる難しさを感じた」と振り返った。投球回は109回2/3で規定投球回には届かず、クオリティ・スタート(6回以上に投げ3自責点以内)は7試合。1年目だということを考慮しても、体力面でも課題は残った。
年男として迎えるプロ2年目は、チーム事情を考えると、さらなる奮起が期待される。守護神だった
松井裕樹はメジャー・リーグへ移籍し、パワハラ問題が報じられた
安樂智大は自由契約になった。中継ぎ陣の大幅な戦力ダウンは否めない。
今江敏晃新監督は先発の柱の一人である
則本昂大を抑えに転向させる方針を示した。昨季はチーム最多となる155回を投じた則本が抑えに回るとなれば、その影響は決して小さくない。先発陣は一人ひとりが今季よりも長いイニングを投げる必要がある。
秋季キャンプでは、体づくりを中心に汗を流した。現状を分析した上で、自ら掲げた課題克服を目指す。189センチの大型右腕は「防御率が良ければ、イニングも付いてきますし、勝ちもついてくると思う。チームの柱になれるように戦っていきたい」と言葉に力を込めた。辰年の2024年シーズン。荘司が宣言通りの活躍を果たし、大きく羽ばたく。
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