男を魅せた。5月10日の
オリックス戦(ヤフオクドーム)は2対2で延長に突入し、迎えた10回。一死二、三塁となり、球場のボルテージがさらに上がる。ファンの大声援を一身に受け打席に入った
今宮健太内野手は、代わったばかりの吉田一の外角低めの変化球をとらえ、中前に弾き返した。
「ここで打てなければ男じゃない」
サヨナラの余韻が残るお立ち台で、今宮は語気を強めた。上林の二塁打、明石の犠打でつないだ流れだけではない。スクイズも選択肢にあった中で、5回の適時打も踏まえ強攻策を選択してくれた工藤監督の思いを無下にするわけにはいかなかった。この日の今宮はまさに“男の中の男”だった。