生き残りをかけて、強烈な一発だった。9月26日、約5カ月ぶりに一軍昇格を果たした
吉村裕基外野手は、同日の
ロッテ戦[ヤフオクドーム]に「七番・一塁」でスタメン出場。「絶対に打ってやろうという気持ちだった」。5回一死、追い込まれながらも高めに入ってきたフォークを完璧にとらえると、打球は左中間スタンドの中段に突き刺さる同点ソロとなった。
首脳陣は「クライマックスシリーズ(CS)は(状態が)いい選手から使っていく」と断言。吉村は2014年のCSでMVPに輝いており、短期決戦の戦い方は心得ている。江川、塚田との右の切り札の競争は「考えていない」と自分の力を発揮することのみに集中し、レギュラーシーズンの悔しさを晴らす。