週刊ベースボールONLINE

野球写真コラム

宮様のテープカットでスタートした西武球場(現メットライフドーム)。当時の堤オーナーのパワーの産物だった球団と球場

 

 この号は、野球場の大特集。なにかひとひねりした写真と原稿をと写真資料室でアレコレ探していると面白い1枚が見つかった。写真自体は、何の変哲もないものだが、テープカットをした直後と思われる人物に目が行った。その人は、なんと高松宮殿下。そう、昭和天皇の弟宮だ。昭和天皇は、何度も野球場に足を運ばれたが、プロ野球のグラウンドに立ってテープカットのようなことはなさらなかった。おそらく皇族でこのようなことをなさったのは、高松宮殿下が初めてではないか。

 実はこれは西武球場(現メットライフドーム)の竣工式(1979年4月8日)の風景。センターの左右の外野席の芝生は、まだ根付いていないような感じで、仕上げはこれからといったところ。殿下の右で拍手しているのが、当時の西武グループの総帥で、この年に生まれた新球団・西武ライオンズのオーナーである堤義明氏。高松宮殿下にご足労いただいたのだから、これは相当なパワーの持ち主である。

 堤オーナーの父である堤康次郎氏(元衆議院議長)は、一代で西武グループを築き上げた怪物で・・・

この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。

まずは体験!登録後7日間無料

登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。

おんりい・いえすたでい

おんりい・いえすたでい

過去の写真から野球の歴史を振り返る読み物。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング