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穴吹義雄[1933〜]
「夜寝るときに、悔いを残さない一日でありたい」



 中大時代に東都大学リーグで首位打者を2回獲得。アマチュアNo.1野手として注目を集め、1956年のプロ入りの際には激しい争奪戦が繰り広げられた。ドラフト制度発足前の自由競争時代、各球団があの手この手で獲得を模索したスカウト合戦は『あなた買います』という題名で小説となり、映画化もされた。

 南海に入団した穴吹義雄は、プロ初出場となった1年目の開幕戦でサヨナラ本塁打を放つ華々しいデビューを飾ったものの、同年は100試合の出場で打率.233、4本塁打、22打点という平凡な成績に終わる。

 後に穴吹は、このころを最も苦しかった時期として「マスコミに書き立てられ、実力がそれにともなわなかった。あの苦しさは一生忘れられない」と振り返ったが、その後は地に足を着けて現役生活を歩んだ。

 3年目の58年春、目標を問われると・・・

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