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堀内恒夫の多事正論

堀内恒夫コラム「好スタートの巨人。カギを握る阿部の一打を引き出す坂本のキャプテンシー」

 

開幕戦で2ランを放った坂本[右]。坂本のさまざまな働きが阿部の負担を軽くする/写真=大泉謙也


 少々事情があって、当コラムを休載させていただいておりました。なぜ?皆さんもお分かりでしょう。いろいろと難しい事情があったのです。そんなわけで、また今年からプロ野球解説者をメーンにして、球界に恩返しをしていきたいと考えているところであります。

 1年近くも休んでいたのだから、もう「野球人・堀内恒夫」の名前は忘れられたと思っていたら、編集部から「開幕戦から再登板を」の依頼が来た。誠にありがたい。巨人の沖縄キャンプにも取材に行き、肩を温めていたから、喜んで復帰のマウンドに上がらせてもらった次第。本誌の読者の皆さま、これまでと変わらず全力投球をしますので、よろしくお願いします。

 さて、2017年のプロ野球が開幕。我が古巣・巨人軍はベテラン・阿部慎之助の活躍で、開幕カードの中日3連戦3連勝といいスタートを切った。今年の阿部は、キャンプから体調が良さそうだった。体が軽そうで、動きが目立ってよかった。あと83本に迫った2000安打を目指すシーズンでもあり、いつになく気合が入っているのが分かった。キャンプを訪れた山本浩二さんに「(名球会に入ったら)パシリでも何でもやりますから」とそう意気込みを話したそうだ。

 開幕戦、大野雄大から打った先制2ランは、外角に落ちていくフォークを最後は右手1本でとらえたもので、あの一点で打つしかスタンドまで運べない、高い技術の裏付けがある一発だった。そして、2戦目には敗色濃厚の9回二死一、二塁、田島慎二の外角球にバットを一閃、左翼席に逆転サヨナラ3ランを打って、チームに劇的な勝利を呼び込んだ。初球、内角に投げられてボール。もうそれで内角は攻めてこないと読んだのだろう。狙って打った一発。見事と言うしかない。

 開幕戦では坂本勇人も2ランを打った。詰まったように見えたが、最後の一押しをして右中間スタンドに運んだ。さらなる成長を示す一打だ。守りでは・・・

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レジェンド堀内恒夫の球界提言コラム。

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