週刊ベースボールONLINE

伊原春樹の野球の真髄

再び田中と投げ合う日を楽しみに待ちながら

 

「大石は元気ですか?」

 その声は思ったよりも明るかった。8月3日、戸田球場のネット裏。スコアラー作業に没頭していた斎藤佑樹(日本ハム)に声をかけると、早大で同級生だった大石達也(西武)の調子を尋ねてきた。

 その前日。同じく戸田球場で今季4試合目の登板となったヤクルト戦で先発した斎藤は、5回を投げたが、10安打を浴びて自責点は4。ファームで今季2敗目を喫してしまった(防御率7.90)。昨年、巨人との日本シリーズ登板後、右肩痛を発症した斎藤。右肩関節唇損傷と診断されたが手術を回避、地道なリハビリとトレーニングを続け、6月22日、イースタンチャレンジマッチのフューチャーズ戦(鎌ケ谷)で実戦復帰を果たしたが、いまだ本調子からは遠い。

 しかし、私はそれほど心配していない。2日の登板もこの目で見たが、体力さえ戻ってくれば打者を封じるテクニックを持っている斎藤だから、きっと一軍マウンドで躍動する日が訪れると信じている。

 とはいえ、周囲からの視線は驚くほど残酷だ。この2日のナイターでは・・・

この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。

まずは体験!登録後7日間無料

登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。

伊原春樹の野球の真髄

伊原春樹の野球の真髄

座右の銘は野球道。野球評論家として存在感を放つ伊原春樹の連載コラム。

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング