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伊原春樹コラム

相手の流れを断つ好守備連発。堅い守りで巨人戦に勝ち越した広島

 

3戦目の7回、一死二、三塁で亀井の左飛で三走・重信が果敢にホームを突くも、松山の好返球によりホームでタッチアウト/写真=佐藤真一


 すべて1点差の戦いだった。4月25日からマツダ広島で行われた広島対巨人3連戦。首位攻防と呼ぶにはまだ早いが、首位・広島と2位・巨人の一騎打ちに連日、大勢のファンが球場に詰めかけた。結果は初戦から1対0で巨人、7対6で広島、1対0で広島が勝利をつかんだ。

 広島が2勝1敗と勝ち越して巨人は首位・広島に2.5ゲーム差の3位に転落(2位は広島と2ゲーム差で阪神)したが、広島の緒方孝市監督は「投手が苦しいときでもバックが守ってくれて、接戦の3連戦を勝ち越せた」と巨人に初戦を落としても負け越さなかった要因を挙げた。

 確かに2、3戦目、広島が勝利を飾ったのは随所に好守備が飛び出したことが大きかったと言える。例えば2戦目、先発の福井優也は不安定な立ち上がりで2回までに3点を奪われていた。そして3回、二死からマギーに二塁打を打たれて、嫌な雰囲気となったが続く亀井善行がキャッチャーフライを打ち上げる。これが捕るには難しい当たりだったが、會澤翼が好捕した。

 さらに、鈴木誠也だ。5回二死走者なしで坂本勇人の右翼前に落ちそうな打球をスライディングキャッチ。6対5と1点リードで迎えた7回一死一、二塁では阿部慎之助の放った右翼頭上を襲う当たりをジャンプしてつかみ取った。抜ければ同点となる場面だっただけに、まさに試合の行方を左右する好プレーだった。

 3戦目も同点のピンチを守備で防いだ。1対0で迎えた7回。一死二、三塁で代打・亀井が左翼へ飛球を打ち上げた。若干、浅い当たりだったが、三走・重信慎之介の足を考えれば・・・

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伊原春樹の野球の真髄

伊原春樹の野球の真髄

座右の銘は野球道。野球評論家として存在感を放つ伊原春樹の連載コラム。

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