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雑草魂で真っ向勝負

初のリーグ優勝を成し遂げクライマックスシリーズ・ファイナルステージへと臨む楽天ナインの中で、1本の“雑草”が目を引く。
育成選手として入団した今季、シーズン途中に支配下登録され頭角を現した宮川将
ポストシーズンの大舞台で、真っ向勝負を挑む23歳に注目だ。

取材・構成=茂原邦雄
写真=高塩隆、BBM

緊張と恐怖の中で

 大体大の先輩でもある上原浩治(レッドソックス)と同じ「雑草魂」を座右の銘とする右腕は、育成選手としてプロ入りした今季、イースタン・リーグで5月までに3勝。6月2日に支配下登録を勝ち取り、同月5日のヤクルト戦(神宮)で一軍初登板。以来、中継ぎ要員として登板し、8月4日の日本ハム戦(札幌ドーム)で初勝利、9月23日の同カードでは優勝マジック「5」で初先発し、2勝目。リーグ優勝に貢献した。

 ビールかけはもちろん初めてでした。チョー楽しかったです。(日本一になって)もう一回したいです。まだ、その場にいられるか分からないですけど、いられるように頑張りたいと思っています。

 体調は全然大丈夫です。ただ、緊張で疲れることは多かったですね(苦笑)。初登板のときはめちゃくちゃ緊張して、初球もバックネットに投げちゃったり。あそこまで緊張したことはこれまでになかったです。プロは小さいころからテレビで見ていて別世界というイメージがあったので、その中で投げられるのはもちろんうれしいことですけど、怖いという気持ちもありました。

 9月の初先発もかなり緊張しましたね。中継ぎと先発では全然、緊張感が違いました。しっかり投げないと「1週間、何してたんや?」ってなりますし、ましてやマジックが点灯している中での先発だったので、(自分に)できるのかっていう不安も大きくて、その日が来るのが怖かったです。前の週に先発の予定が台風で流れたんですけど、そのときも「投げたい」と思う反面、「投げたくない」と思う自分もいて(苦笑)。やっぱり、怖かったです。でも、試合になれば自分が投げないと始まらないし、勝負するのは相手バッター一人ひとりなので、マウンドに上がってしまえば集中できました。

 ここまでは・・・

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