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岡江昇三郎

西武黄金時代のOB監督が多いのはなぜ? 森祇晶元監督の「信念」が生きているからだ

 

西武・渡辺前監督、ロッテ・伊東監督ら森西武政権下の選手らが指揮官として名将の遺伝子を受け継いでいる[写真=川口洋邦]


 西武・渡辺久信監督が辞任した。その後任には、元監督の伊原春樹氏が有力視されている。筆者は、「これで減らないな」と思った。「何を言っているのか?」といぶかしがられそうだが、伊原さんは、ライオンズ生え抜きで、2002年にチームをVに導いた人だから、当然と言えば当然の人選なのだが、筆者が言いたかったのは「森祇晶元監督の遺産を相続する監督がプロ野球界に3人いる状態は変わらないな」、これである。

 森さんは、1986年から94年まで西武監督を9シーズン務め、5連覇を含むリーグ優勝8回、日本一6回という赫々(かくかく)たる戦果をあげた歴史に残る名将だが、こと選手育成という点に関しては、あまり評価が高くない。いや、育ってはいるのだろうが、そうは見てもらえなかった、と言った方が正しいかもしれない。「清原和博は結局、1年目が一番良かったじゃないか」「辻発彦潮崎哲也は大人の選手で自分で自分を磨いた」「伊東勤工藤公康秋山幸二広岡達朗前監督が見いだし、育てた」といった言われ方をしてきた。

 これは、ある面、森さんの野球と人生の師である川上哲治巨人監督の評価と似ている・・・

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プロ野球観戦歴44年のベースボールライター・岡江昇三郎の連載コラム。

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