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野村克也の本格野球論

野村克也が語る「菊池雄星」

 

今年は安定した投球を続けている菊池/写真=小山真司


バランスが良くなった投球フォーム


 プロ7年目の昨季、初の2ケタ勝利を達成した菊池雄星(西武)が、今季も開幕から好調を維持している。

 今季はまだそのピッチングをじっくり見ていないのだが、投げっぷりのいいピッチャーという印象がある。ピッチャーの第一条件は、精神的な強さ。「打てるもんなら打ってみやがれ」という気持ちが、ピッチングフォームからあふれ出ていた。

 以前は腕を強く振って投げようと意識するあまり、最初から最後まで力みかえっていたフォームを、昨季からあらためたそうだ。リラックスしながらも体の軸を意識し、順序よく力を伝え、最後のリリースポイントで爆発させる。それにはバランスとタイミングが重要だ。

 これらを養うための反復練習として、菊池はキャッチボールの大切さを口にする。いわく、「キャッチボールがウォームアップではなく、ピッチングの延長」「一流の選手ほど、キャッチボールがうまい」「キャッチボールがいいときほど、ピッチングもうまくいく」。

 私もかねがね、選手たちに「新しい球種の習得とピッチングフォーム作りは・・・

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勝負と人間洞察に長けた名将・野村克也の連載コラム。独自の視点から球界への提言を語る。

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