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野村克也の本格野球論

野村克也が語る「今季のヤクルト」

 

小川監督[左]、宮本ヘッドのコンビがどうヤクルトを変えていくか/写真=内田孝治


たとえ正論でも相手が傷つくことがある


 ヤクルト・宮本慎也ヘッドコーチが、キャンプでもずいぶん話題の人になっていた。ヤクルトは、ここ2年連続下位に低迷。特に昨季は球団ワーストの96敗を喫し、最下位に落ち込んだ。

 チームを立て直すべく、3年間球団のシニアディレクター職にあった小川淳司が、監督復帰。解説者として外から野球を見ていたOBの宮本が、ヘッドコーチとして招聘された。次期監督就任に備えてのことだと私は期待しているのだが、どうだろう。

 ただ、私にはなぜ小川が呼び戻されたのかが不思議だった。2010年シーズン途中、辞任した高田繁の後を受け、監督代行に就任。翌11年から4シーズン監督を務めたが、際立った成績は残していない。“能力より処世術”という今のプロ野球界を象徴した人事だと思う。

 小川はおとなしく、真面目で人当たりのいい、優等生。今の時代、オーナーも社長も彼のようなタイプを好むのだろう。しかし・・・

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勝負と人間洞察に長けた名将・野村克也の連載コラム。独自の視点から球界への提言を語る。

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