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野村克也の本格野球論

野村克也が語る「連敗」

 

6月2日、DeNA戦で勝利し、連敗を16で止めたヤクルト/写真=大賀章好


投手力が充実していればそうそう連敗はないはずだ


 ヤクルトが16連敗の泥沼から抜け出して、はや2週間超。連敗するのは簡単だが、連勝は難しいのだなとあらためて思わせる戦いが、その後も続いている。●○●……とまるでオセロのようだ。

 16連敗は、セ・リーグのワースト記録タイ。4月半ば過ぎまでは好調で、ほぼ首位の座を守っていたのに、16連敗で首位・広島に12.5ゲームもの差をつけられた最下位。今(6月13日現在)、かろうじて10.5ゲーム差まで前進している。

 私は貧乏性で、最下位の弱いチームばかり率いてきた。だから連敗なんてお手のものだったと思うのだが、さすがに16連敗まではなかったな。連敗中、小川淳司監督は「“不思議の勝ち”でも欲しいよね」と言っていたそうだ。私が監督時代、座右の銘としていた「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」からの引用だとしたら、ミーティングの内容を覚えていたのか、はたまた本を読んだのか。

 勝ったからといって、何もかもうまくいったと思って慢心してはいけない。なぜならそこには負けにつながる要素も必ず潜んでいるはずだからだ。一方、負けたときには必ず負けた理由、要因がある。勝っても負けても、必ず慎重に振り返り、反省し、今後の試合に備えなさいということだ。

 では、野球で大連敗する要因は何か・・・

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勝負と人間洞察に長けた名将・野村克也の連載コラム。独自の視点から球界への提言を語る。

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