終わってみれば2位・大島洋平(中日)に11差をつけての盗塁王。持ち前のスピードを存分に発揮し、うれしい初タイトル獲得となった。タイトルホルダーインタビュー第2回は、一躍球界を代表する選手に成長したスピードキングに、盗塁増加の秘訣を聞いた。 取材=高橋透 写真=井田新輔、高塩隆 次の塁を狙う積極的な姿勢
――今季はキャリアハイとなる142試合に出場しました。やはり疲れはありましたか。
梶谷 疲れました。1年間試合に出るということが、ここまでキツいのかと感じた1年でした。
――シーズン最終戦(10月7日対
ヤクルト、神宮)の試合後に「こんなにつらいとは思っていなかった」と言っていましたが、精神的な部分でしょうか。
梶谷 精神的な部分もありますけど、体力的にキツかった。恐らくほとんどの選手が体のどこかに痛みを抱えながらやっていると思うんですけど、僕は初めて味わいましたから。痛い+だるい、重だるさみたいなものを感じました。
――疲労の蓄積ですか。
梶谷 多分そうだと思うんですけど、一気にドカッと来る時期が何度かありました。
――シーズン終盤ですか?
梶谷 最初は5月でした。あとは終盤。ドカッと2回来ました。5月ごろに左足のヒザ裏を痛め、9月には右足のヒザ裏を痛めてしまいました。何とかケアしながらシーズンを乗り越えることができたかなと思います。
――そういった満身創痍の中で1年間試合に出場し続け、初めての規定打席も到達しました。充実感もあったのではないでしょうか。
梶谷 1年間充実していました。苦しい時期もありましたけど、単純に仕事をしているなって思えました。昨年までは一軍と二軍を行ったり来たりでしたから。ただ、成績に関しては悔しい気持ちの方が大きいです。でも今の自分の力はこんなもんだろうと。これが基準。あとは来年以降、今年以上に数字を伸ばしていくだけです。
――一番悔しいと思えるのはどういったところですか。
梶谷 やっぱりもっと打率を残したかったなっていうのは率直な気持ちです(今季打率.263)。今季を振り返って一番に思ったことです。
――では、印象的だったプレーを教えてください。
梶谷 個人的には例えばライン際や外野の間に落ちたポテンヒットなど、普通だったらシングルの当たりを二塁打にできたことですかね。何個かあったと思います。自分の中では大きい走塁だと思っていますし、相手にダメージを与えることができるプレーだったと思っています。
――常に追い求めているプレーですか?
梶谷 スキがあったら常に行こうと思っているので・・・
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