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2016タイトルホルダーインタビュー

ロッテ・石川歩インタビュー 理想の追求 「カーブでもシンカーでも相手の頭にない選択をすることが大事」

 

宝刀シンカーに魔球カーブ、そしてストレートのキレも増し、モンスタークラスの投手が居並ぶパ・リーグで、最優秀防御率のタイトルをかっさらった。しかし、この男が興味を向けるのは、自分の理想のピッチングを追求すること、そしてチームに勝利をもたらすことだけだ。
取材・構成=杉浦多夢、写真=矢野寿明(インタビュー)、BBM


“普通”の判断


安定感は際立っていた。ルーキーイヤーから3年連続2ケタ勝利を挙げ、伊東勤監督からも「涌井秀章と並び柱になる投手」と絶大な信頼を受ける。しかし、石川歩にとって最優秀防御率のタイトルは結果にしか過ぎなかったようだ。3タイトル獲得の可能性に見向きもせず、自らの投球内容を向上させること、そしてチームに勝利を運ぶことを選択し、それを「普通にそういう判断をしただけ」と事もなげに口にする。

──防御率2.16で個人タイトルを獲得しました。個人として2016年はどんなシーズンでしたか。

石川 キャンプでは全然良くなかったんですけど、開幕してから序盤はすごく良かったですね。いい感覚で投げられていました。ただ、中盤以降はちょっと失速したかな。疲れも出てきて、ボールのスピードにもそれは表れていたと思うんですけど。「勝ち星を狙う」というよりも「ゲームを作れればいいかな」というくらいで投げていたので。


──抑えた試合であっても「調子が良くない中で……」というコメントがよく聞かれました。その中でゲームを作り、勝利を運ぶ投球ができたのはなぜでしょうか。

石川 自分でも知りたいですね(笑)。なんで抑えられたのか分からない・・・

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