千賀滉大は、WBCでベストチームに選ばれ、開幕してからも先発ローテの軸として好調な滑り出し。しかし、ある試合を境に状況が一変する。登板するごとに襲われる背中の張りと痛み。それでも最後まで腕を振り続け、念願のタイトルと日本一にたどり着いた。 取材・構成=杉浦多夢、写真=湯浅芳昭、毛受亮介、桜井ひとし、佐藤真一 自分自身の出力に体がついていかなかった
──2017年シーズンはチームの2年ぶりの日本一奪回に大きく貢献しました。
千賀 これまでと比べてもチームに貢献することができたと思います。日本一になった直後は「おめでとう」という声援をたくさんいただいて、あらためて日本一を実感することができました。長い1年だったので、日本一で終わることができて良かったです。
──WBC出場から始まったシーズン。あらためて振り返ると。
千賀 長くて濃い1年でしたね。3月にWBCで違う野球を見ることができて、日本の野球との違いを実感できたし、野球の見方が広がったような気がします。だからといって日本でのプレーに変化や影響があるわけではなかったですし、具体的に何かと言われると説明するのは難しいのですが、すごいものを見てきたなという感覚はありますね。
──メジャーへのあこがれにつながるものだったのでしょうか。
千賀 まあ、そうですね。自分がもしこの世界に飛び込んだらどうなるんだろう、という気持ちは正直ありましたね。すごく、不思議な感覚でした。
──迎えたペナントレース。どんなシーズンにしたいと思って開幕を迎えましたか。
千賀 WBCがあったので、とにかくケガをせずに1年間、先発ローテーションを回りたいという思いが一番強かったです。
──しかし、背中の張りに苦しめられることになってしまった。
千賀 シーズン中はほとんどずっと背中が痛かったので、苦しかったですね。特に登板したあとは張りと痛みが一番強く出ていたので、なかなかしんどかったです。
──疲労の蓄積が原因だったのでしょうか。
千賀 もちろんそれもゼロではないと思いますけど、それ以上に・・・
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